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親を扶養した子どもが相続多く受けるのは当然?


日本だけでなく、韓国でも昔は「長男、長女が親を扶養する」という考え方が多かったのですが、最近ではこのような考え方は徐々に古くなっていることが、成均館(ソンギュングァン)大学東アジアアカデミーが全国満18歳以上の成人男女1613人を対象とした2006韓国総合社会調査で明らかになりました。


 財産は長男が多く継ぐべきか?



・賛成:「36.0%」
・反対:「40.7%」
・中立:「23.3%」


 親を扶養した子供が多く継ぐべきか?



・賛成:「81.8%」
・反対:「8.9%」
・中立:「9.3%」


 親の扶養責任が大きいのは誰?



・長男:「28.9%」
・息子の中の1人:「13.0%」
・娘の中の1人:「0.3%」
・子供の中の1人:「30.6%」
・子供の共同責任:「25.3%」
・責任なし:「0.8%」
・その他:「1.1%」



以上のような調査結果となり、韓国では長男だけという理由で財産を多く継ぐべきという考え方や、長男だから親を扶養しなければならないといった考え方は古い考えになってきているようです。

また韓国では妻の実家は遠いほど良いといわれていましたが、親と離れて暮らす906人を対象と調査した平均値では、自動車で親の家から息子の家まで行く時間は平均1時間51分、娘の場合は1時間57分で、息子の家と娘の家の町で特に差はなかったようです。

キム・ナンドソウル大学教授は「以前は、長男継承の価値観が強い上、譲る財産も限定されていて長男に家族の運命をかける場合が多かった」とし、「今は老人が必ず持たなければならない4種が『お金、貨幤、小切手、マネー』という冗談があるほど、経済条件や実質的必要性によって家族の秩序が再編されている」と話しています。


平成19年5月4日・中央日報より一部引用


韓国と日本ではやはり考え方がいろいろな面で違うようですが、徐々に似てきているのかな?とも、この調査結果からは分かりますね。

まず日本では長男だからといって親の財産を多く継げる訳ではありませんからね。

ただ親の扶養義務は、まだ日本ではやはり長男、長女が責任を持って行うことが多いようですが、この考えも徐々に薄くなり、長男、長女に限らず子供の誰かが扶養すればよいという考え方が一般的になってきており、子供が扶養しなくても、有料老人ホーム等の高齢者施設に入居させることもそれほど抵抗感がなくなってきていますからね。

これから本格的な超高齢者社会となる日本。相続、扶養問題などで、今後さらに考え方は変化していくでしょうね。


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